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講談社Kiss誌8月号が発売になりました!

6月25日(火)に講談社Kiss誌8月号が発売になりました。我らが二ノ宮知子先生の「七つ屋志のぶの宝石匣」も絶賛掲載です!扉絵はホンダスーパーカブに乗る志のぶと顕。素敵なイラストなので、ぜひアクリルスタンドで発売してほしいです。

さて、梅雨入りしたばかりの関東ですが、物語の中では大学受験真っ最中。志のぶちゃんは本当に東帝大の史学科を目指しているようです。銀座から地下鉄で5駅、日本で一番有名な大学でしょうか、志のぶちゃん、頑張って!

 

今回の話は小ネタが満載で楽しかったです。過去に登場した人物も再登場し、まだ商店街でお店を続けていることがわかりました、よかったです。まぁ、百合江さんはご災難でしたが……。というわけで、志のぶちゃんの結果発表は来月に持ち越し、次号、詰むや詰まざるや!

漫画をご紹介いたします。

私の中では昨年完結した漫画では一番よかった漫画です。

 

『片喰と黄金』 作:北野詠一 出版社:集英社→講談社

 

北野詠一先生『片喰と黄金』。この作品は2019年に集英社の雑誌『ウルトラジャンプ』で連載が始まりました。途中、打ち切りの危機を迎えましたが、講談社に円満移籍し、WEBのコミックDAYSで連載が継続され2023年に完結しました。

 

『片喰と黄金』あらすじ

『片喰と黄金』は、19世紀中ごろのアイルランドからゴールドラッシュに沸く新天地アメリカ大陸が舞台です。物語は1849年、ジャガイモ飢饉が猖獗を極めていたアイルランドから始まります。主人公のアメリアと従者コナーは、飢えと貧困から逃れるために、アメリカ西部でのゴールドラッシュに希望を見出し、危険な旅に出発します。彼女たちは様々な問題に直面しつつも、「黄金を見つけて大富豪になる」という目標に向かって進みます。

 

『片喰と黄金』の魅力

この作品は、アイルランドから海を渡り、北米大陸を東から西へと横断するロードムービー的な作品であり、飢饉、貧困、人種差別など、現在でもアメリカで続いている社会問題を真正面から取り扱った社会派の作品です。主人公のアメリアたちはアイリッシュとして差別を受ける被害者であると同時に、先住民の土地を奪う加害者でもあるという多重構造が描かれています。

 

物語が進むにつれ壮絶な出来事が次々と描写され、読んでいて心を抉られるような場面も多々ありました。そんな時でも幕間に挟まれるコメディパート、そしてなによりも主人公アメリアの前向きでポジティブな姿勢が物語の救いでした。また、コマ割りがとても印象的で漫画の魅力を最大限に引き出していたと思います。逃亡奴隷にアメリアが話しかけるシーンや、コナーと先住民の少年との会話のシーンでのコマ割りは、ただただ息を呑むばかりでした。

 

おわりに

打ち切りの危機を乗り越え無事に完走。関係者の皆さま、そして作者さんの強い思いが一つでも欠けていたら、と思うと、本当に良かったと思います。この作品が完結まで描かれたことに、深い感謝の意を表したいです。『片喰と黄金』、歴史漫画や冒険物語が好きな方はぜひ一読をお勧めします。

最後になりますが『七つ屋志のぶの宝石匣』第22巻が8月9日(金)に発売です!皆さま忘れないように予定帳に書き込んでおきましょうね。よろしくお願いいたします!

m(_ _)m